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第26回 アンドロイドは電気毛布の夢を見るか?
BY MASAKAZU TAKEDA
 
 小さい頃、冬場になると電気毛布というのがありました。毛布に電熱線が仕込んであって、コンセントにさすとホカホカとあったまるようになってました。ふとんの中にいれて使います。かけるものと敷くものと2タイプありました。
 私は雪国育ちなもので、冬の夜というのはほんと寒くて、あったかい電気毛布にくるまって寝ないと寒くて寒くて眠れなかった気がします。
 今では住宅の気密性も高まってるし、エアコンだのファンヒーターだので寝るときも部屋があったまった状態が当たりまえになってしまって、電気毛布なんて、とんと人気がなくなってしまったようです。
 ましてや、「電気毛布は体温調整が狂う」とか「電磁波が出てる」とか、どうも体に良くないらしいということになってきてるようで、時代はもはや、より自然な羊毛パッドや羽毛ふとんであったかくして寝ようという流れになってしまってるので、いずれ博物館でしか見られなくなるかもしれませんね。いや、もう若い人らはすでに知らないのかな?
 でも
電気毛布というネーミングには、高度成長時代という、まだ「電気」という言葉に夢があった時代の雰囲気がしのばれて、なんかいいですね・・・。
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 というわけで。
 まえふりが長かったですが、今回はまんがの「アンドロイドは電気毛布の夢を見るか?」のご紹介です。少女漫画です。ブレードランナーのパロディっぽい話です。

 著者は清原なつの。
 ちょっととぼけた、ちょっと奇妙な味わいの話が多いような気がします。

 この単行本は1987年初版となってます。初出はぶーけ62年3月号とあります。62年といえば昭和62年ですからやはり1987年。1982年の映画公開のころに描かれたわけではないんですね。ぶーけの読者はきっととまどったのでは?

 タイトルは、言うまでもないですが、映画「ブレードランナー」の原作である、フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」のもじりです。
 まあちょっとはずかしくなるくらい、ひねりのないタイトルですが、このてらいのなさが少女漫画の持ち味と思って暖かい目で見てあげなくてはい
けません。

 ストーリーは・・・
 ネクサス社(笑)に勤める科学者ドクター・ハウアー(ロイ・バッティを演じたルトガー・ハウアーからつけたのでしょう)は人工細胞でできた体温のある万能アンドロイドの新製品に、自分のフィアンセめのうの姿形を与えてしまう。フィアンセを喜ばせようとしてのことだったが、それを知っためのうは家出してしまう。やがて街にめのうと同じ姿形のアンドロイドがあふれ・・・
 といった感じのお話ですが、ハウアー氏が着ているコートが映画の中でデッカードが着ていたコートのデザイン風だったり、巨大な「強力わかもと」のサインボードが出てきたり、あちこちに映画のネタがでてき
て、なかなか楽しい。

 弱ったことにこの単行本、絶版のようで、存在を知ってから探すのに難儀しました。そんなわけで、みなさんにもおすすめしたいのですが、残念ながら古本屋で簡単に見つかるものではないようです・・・。
 もし機会があったらぜひ御一読を。




「アンドロイドは電気毛布の夢をみるか?」
清原なつの 著
集英社 ぶ〜けコミックス
1987年11月18日 第1刷発行
ISBN4-08-860140-8
当時の定価360円
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