EDGE OF BLADERUNNER

Part.1

By 武田真和
 元帥よりビデオ解説をたのまれ、「みんな期待してまっせ〜」といわれたものの、英語の壁がやはり大きく、内容にまでふみこんだ解説はなかなかむずかしいなあ・・・と悩んでいるうちにおそくなりました。
 しかしこれ以上遅くなるのもペケですから、まずはヤンワリと画面の解説をやってみるか、というコトで・・ まずは初回、巻頭の辺りを(^0^)
 まだこの「作品」を見ていない方を中心に考えつつ、はじめちゃいますよ。

 最初にこの「LOS ANGELES 2000 AD」という画面をみて、「あははは」と大ウケしてしまいました。なるほどなあ、と。
 もうこの瞬間、このビデオの製作陣は「わかってらっしゃる」とピンときました。その予想は正しかったですね。
 続いて、ヴァンゲリスのあの音楽とともに、現在のロスの夜景がうつしだされるのには、「もう、やってくれるなあ」ってかんじでワクワクしちゃいます。
 高層ビルの街並みを上から撮影したもので、そのイメージと映画の中の巨大都市とを混ぜ合わせにして見ている側の感触をふくらませようという魂胆ですが、これが巧妙で実にイイです。
 続いて登場するのは、番組のホストをつとめる、Mark Karmodeなるヒト。有名な人なんですかね?
 Markさんの口上のあと、オープニング画面として流れる映像が笑えます。本編の映像に、今回のインタビュー映像を合成しちゃってます。しかもそれが凄くうまいのですね、技術的にも構図的にも。こういうセンスのいいお遊びというかユーモアは、さすがにイギリスの番組だなあ、と感心しました。
 本編の冒頭に出てくる「目玉」に、リドリー・スコットのしゃべってる姿が合成されちゃってます。
 
 劇中、「コカ・コーラ」とか「強力わかもと」なんて映し出されていた巨大なスクリーンには、ロイ・バッテイことルトガー・ハウアーの姿が映されます。
 しかしハウアーさん、太っちゃったなあ・・・。
 そしてタイトルが出ます。
「ON THE EDGE OF BLADE RUNNER」
 かっこいい!
 BLADE というのは「刃(やいば)」ですね。そのやいばのへりをEDGE(エッジ)といいます。
 それにひっかけてつけたタイトルなんですね。しゃれてます。
 次いで映し出されるのが、ブレランの原作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の著者フィリップ・K・ディックの姿!
 生前のしゃべって動く映像!
 こんなものがあるんですねえ。ある意味で、この番組のなかで一番貴重な映像なのかもしれません。 静かな口調で喋っているのは「アンドロイドは電気羊の……」そのもののようです。
 ディックはすごい知的で、どこか哀しげで、なんというか、哲学者みたいですね。
  取材班は生前にディックが執筆活動を行なっていた山荘風ロッジにまで出かけ、そこをカメラに収めています。
 次のシーンで、ディックを語るおじいちゃんが出てきます?
 品のいい感じの方・・
 ・・・と思ったらイギリスのSF界の巨匠ブライアン・W・オールディスでしたあ!
(ヒューゴー賞受賞「地球の長い午後(早川書房 刊)」作者)
左の写真には映っていませんが、このシーンでネコが登場します。おそらくオールディスさんの愛猫でしょう。カメラの気にする様子もなく画面に現れてきてチョコンと坐りますが・・ これがなんだかイイ感じです。
 ブライアン・W・オールディスさんはもう作家の現役を引退されたのでしょうか?
 無知なもんでスミマセン・・・。はずかしい・・・
 取材は彼の自宅の庭(?)で行なわれたような感じですが、イギリスでいう所のカントリーライフって感じで・・ 
 どこか悠々自適。 (^ム^)
__________つづく
スピナー読本__増補版__のインディックスへ