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| by Masakazu Takeda | ||||||||||||||||||||||||||||
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| ブレードランナーの音楽はヴァンゲリスによるものだということはみなさんご存知のとおり。 そして、名著「メイキング・オブ・ブレードランナー」(ポール・M・サモン・著/ソニー・マガジンズ)を読んだ方なら、ブリンプ(飛行船)から流れる日本の音楽や、チュウの目玉工房にロイとリオンがむかうシーンのハープのしらべがヴァンゲリスのものではないこともご存知のはず。 前者についてはこの連載で近日中にくわしくリポートする予定。乞うご期待・・・。 さて今回は後者について、つまりあのハープのしらべについてのおハナシ。 まず、DVDで確認すると、映画のエンドクレジットに表示される情報はこうなってます。 ”HARPS OF THE ANCIENT TEMPLES" Composed and Performed by GAIL LAUGHTON Courtesy of LAUREL RECORDS なるほど、ゲイル・ロートンという人が作曲・演奏の「ハープス・オブ・ザ・エンシェント・テンプルズ」という曲なんですな。 「メイキング・オブ・ブレードランナー」にのってる情報はもうすこしくわしい。引用してみます。 ロイとレオンがチューの眼球製作所へと歩いていく間に流れる音楽ーふたりのレプリカントがチュウに会いに行く時、アジア人の一団が自転車に乗って通り過ぎる際に、何となくニュー・エイジ風な音楽が流れる。これは、ゲイル・ロートンの"Harps of the Ancient Temples"(「古の寺院のハープ」)のメロディである。チャップマンの『ブレードランナーFQA』によれば、この録音は古いCDカタログにローレル・レーベルの一枚として載っているという。カタログ番号は#111。これ以上のことは明らかでない。 (448ページ) この情報をもとにずーーーーーーーーーーーっとさがしてさがして、ついに見つけました!!! 2枚のアナログレコードです! |
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| 上の写真・左がどうやら初版と思われるもので、(C) Copyright 1969 Rapture Recordingsとなってます。 品番はRapture 11112。 右が再発売と思われるもので、(C) Copyright 1978 by Laurel Record となってまして、品番はLR-111。 「メイキング・オブ・ブレードランナー」にのってる情報はこれのCD版ということなのでしょう。残念ながらCDは未発見です。1978年のローレル・レコード盤は、裏面にゲイル・ロートン氏の写真が載ってます。 こんなお顔です。ふむふむ。 |
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| ところで、入手して気がついたのですが、HARPS of the ANCIENT TEMPLES というのはアルバムのタイトルであり、曲名ではないんですね! では、「ブレードランナー」で使われた曲はどれ?? |
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| この新旧2枚のアルバムは、ジャケットのデザインが違うだけで、内容的には同一のようです。ここにローレル・レコード盤のジャケットから曲名を書き写してみます。 (カッコ内の数字は演奏時間) ”HARPS of the ANCIENT TEMPLES” CONCEIVED AND PERFORMED BY GAIL LAUGHTON SIDE 1(15:12) 1. THE HEBREWS 425 A.D. (2:10) 2. JAPAN 375 A.D. (3:05) 3. POMPEII 76 A.D. (2:12) 4. GREECE 300 B.C. (1:58) 5. THE MAYANS 700 B.C. (2:03) 6. CRETE 1400 B.C. (3:15) SIDE 2(13:14) 7. BABYLON 1500 B.C. (2:27) 8. STONEHENGE 1600 B.C. (2:24) 9. EGYPT 1700 B.C. (4:22) 10. LEMURIA 16.000 B.C. (1:31) 11. ATLANTIS 21.000 B.C. (2:05) 曲名を見るとわかるように、人類の歴史をさかのぼっていくように、その時代、時代の宗教的なハープの曲をイメージして曲がつくられているんですな。 西暦375年の日本もあります。この曲、琴の音みたいなかんじの音が入ってますが・・・西暦375年だと日本はまだ古墳時代・・・ちと琴には早くないでせうか? どんどん時代をさかのぼって、最後はなんと伝説の紀元前21000年のアトランティスです(笑)。 はい、この中でブレードランナーで使われた曲はどれでしょう? 私はそれを確かめるために、たったソレだけのために、乏しいお小遣いをさいて、持ってなかったアナログレコードプレイヤーを買ってきたんです! 発表します。 それはズバリ、3曲目の 3.POMPEII 76 A.D. (2:12) 〔ポンペイ 西暦76年〕 でした! そう。あの、西暦79年のヴェスビオ火山の噴火で埋没した、イタリアの悲劇の都市ポンペイの曲でした。76年という、噴火のちょっと前というのが意味深なタイトルですね。避けられない悲劇が迫ってる都市・・ そして誰もそれに気づかない・・・ うーん。 ただ単にこの曲は「きれいだな」と聞いていましたが、本来のタイトルを知ると、なにかまた違う味わいですな・・ 生態系も、環境も、破壊されつくした未来の都市に流れる、遠い過去の、悲劇を控えた都市のしらべ。 選曲は、たぶんに偶然なのでしょうが、なにかちょっと不思議な因縁めいたものを感じますね。 なにやら今回は、めずらしくしんみりしたオチになりました。 |
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