夏に届いた小さなモノ達
 お盆が過ぎる辺りで気候に変化が生じてくる。
 日差しは相変わらず強く目映いのだけれども、スクーターで半ズボンでもってソコラを駆けてみれば、微細な変容にきっと気づくハズである。
 むき出しの膝っ小僧が空気の変化を感じるハズである。夏が盛りを過ぎ、衰退し出している気配を、両の膝が敏感に感知するハズである。
 膝が、意外な程に鋭敏なセンサーだというコトに君も気づくに違いない……

 夏の終焉はきまって、どこか寂しい感触がある。
 冬から春への移行にはカーテンが上がるような喜色な期待が滲むものだけれど、夏から秋へは、熱狂のカーテンの幕がユルユルと下りつつあるといった気配が濃厚である。惜しむ感触が濃くある。
 エエイ、暑い暑い、と悪態をつき、汗ばんだTシャツに不快を覚えたハズなのに、終焉を感じた途端、感傷めいた寂しさが湧いてくる。
 ブラッドベリは「ロケットの夏」という鮮烈な一語でもって、夏の躍動をコトバとして切り取ってみせた。
 躍動、活動、胎動・・ 動的なイメージとしての"夏"をロケットの炎でもって描きだした。
 その夏が、まもなく今年も終わる……

  多くの人が今年もまた、夏休みやらお盆休みやらで、アチャラへコチャラへと移動した。
 で、土産を持ち帰る・・ 
 夏の熱狂の滴、である。
 幾人かの人の、幾つかの"土産"が、私の手元にも届けられる。
 お中元の、例えばビールとか、例えばマスカットや桃、明太子や広島お好み焼きといった飲食物ではなくて、スーベニアの色合いが深いモノ達である。
 夏の滴。

 私宛に贈られた小さな滴をここに紹介する。今夏のこれらは小さな記憶達だ。


 Apple Collectionの新作で、まだ国内では正式発売されていないThink differentのマグカップ。
 LAに3泊4日(^_-)のツアー旅行で出向いたM君のミヤゲ。
 さっそく、花瓶にして使わせていただいている。
 やはりApple Collection製品で、これは国内でも発売されているようだけど、iMacをモチーフにしたヨーヨー。
 M君のミヤゲで、ヨーヨーは明るい赤に点燈する優れモノ。

 パッケージを乗せた車は、これはトイザラスで388円で売っている中国製のダイキャスト・ミニカー。過日、一緒にトイザラスに出向いた知人に買ってもらった(*^ ^*)
 トイザラスにて、お盆に岡山に帰省していた知人が買ってくれたR2D2のマグカップ。
 実用としては、たぶん使えない・・
 使えないけれども、何だか嬉しいカタチのマグカップ。
 冗談で「コレを買ってくれ」と申したら、ホントに買ってくれた・・ 何でも言ってみるもんである。
 フリッツ・ザ・キャットのバンダナとSWのTシャツ。
 神奈川在住の小黒君という昔からの知人が、私宛に用意してくれていたおミヤゲ。イベントで上京した先日、これらを手渡されて、ちょっと感激。二点共にかなりのレア物で、これを実用とするには少し勇気がいる…… かしら?
 長期休暇をとってシカゴへ旅した税理士の亜紀ちゃんが買ってきてくれた小物。
 もう10年以上、浅くなく深くないお付き合いをさせていただいているが、長い付き合いの内にコチラの嗜好は、それと語らずとも了解されているようである・・
 そこが嬉しい。
 金額の問題などではなく、気持ちの問題としてトテモ嬉しい。
 Shopでこれらを買ってくれている人の中に、その瞬間には私がいるのだという一点がスゴク嬉しい。その一瞬に私はシカゴの、とあるshopに、カタチこそないけれど想念として現出していたという事実が、嬉しい…… 
 ビートルズのサージェント・ペパーズの、あのドラムをモチーフにしたペッパー・ボックス。
 東京在住の知人に購入を依頼していたものだから、これはミヤゲではないのだけれど、この夏の私の身辺を彩やどる、とりわけ我が嗜好の充足という点においてポイントの高い一品、である。
 プラスチックだろうと予測していたら、セトモノだったので嬉しさが倍増した。

 今夏のメモリアルにと…… 私自身が私宛に買ったGI・JOEのセット。
 抱える程の大きなボックスなれど安い。安いだけに作りモノとしては精緻でない。
 痛切にこれを切望して買ったというのではない。
 ただパッケージ・アートは秀逸だと唸らさせられた。大気圏外からジェミニが帰還し、今まさに大洋に着水しようとしている光景を、過剰をはぶいて簡潔に処理している…… 購買動機をしいてあげれば、この一点を唱えるコトになろうか。
 
 3年だか4年が経った時、3年だか4年前の夏を振り返るために、買った。海にも山に行かぬ夏ではあったけれど、このパッケージの海の青に、私の夏を集約した気分である。
 気分としての夏の"滴"である。